日本国防協会

日本の安全保障政策の変遷と自衛隊
元統合幕僚長
折木 良一 氏

皆さんこんにちは。今日は「安全保障政策の変遷と自衛隊」という演題でお話をさせていただきますが、最近の安全保障をめぐる情勢は極めて厳しくなっているというのは、皆さんも身近に感じておられるのではないかと思います。先日の七日には、米国の巡航ミサイル59発によるシリア攻撃、そして今は、米空母カールビンソンが、停泊予定のシンガポールを横目にして西太平洋を北上しています。 このような状況の中でテレビを見ていますと、いろいろ感じるところがありまして、例えば先日の国会で、某政党の幹事長が安倍首相に対して「アメリカのシリア攻撃を支持されましたね。アメリカが攻撃した根拠は何ですか。」というような質問をしていました

» Read more

【研修・見学参加者レポート】
放射線量と健康被害〜陸上自衛隊化学学校見学
日本国防協会会員

過去の見学会については、参加者ご本人のご了解を頂き、報告レポートを掲載しています。 東日本大震災の伴う福島第一原発の原子力事故と最前線で戦った、 陸自中央特殊武器防護隊の隊長であり、化学学校副校長の 岩熊真司一佐が直々にこの日のレクチャーを行いました。 一佐は事前にこの日研修に参加した人々の名簿を見てこられたらしく、 「住所を見ると大変遠くから来られた方もいて、感激しております」 とこの日大宮までやってきた参加者に感謝の意を述べられ、 そのことがまたわたしたちを感激させたのでした。 福一の事故が起こった時、チェルノブイリやスリーマイル島と同等の 規模の災害になるかのように報道され、また今でもそ

» Read more

「アメリカ新政権下の日米同盟」
川上高司氏(拓殖大学海外事情研究所教授・所長)
平成29年3月

ただ今ご紹介にあずかりました川上です。今日はトランプ政権が発足して1ヶ月位経ちましたので、トランプ政権はどこに向かっているのか、そして、それがどのように日本に影響をもたらすのかということを整理してお話をしていきたいと思います。実は先日、ニューヨークタイムスから「北朝鮮に対してアメリカはどう出るのか」、昨日はロイターから「中国の軍事費増強についてどう思うか」などという電話インタビューを受けました。今は、アメリカ国民もトランプ政権がどこに向かうのか分からない状況ですが、北朝鮮に関しては今ほどアメリカが先制攻撃の機を狙っている時期はないと思います。非常に緊迫度が高まっています。新鋭の航空機を擁する空

» Read more

「現行憲法改正に思う」
森 勉(日本国防協会理事長)
平成30年1月

自由民主党は結党以来自主憲法制定を党是とし地道な努力を行ってきた。しかしながら、戦後のわが国の世論は護憲・改憲に分裂し激しく対立してきた。最近では北東アジア情勢の緊張もあってか、平成12年には衆参両院に憲法調査会の設置、平成22年には憲法改正国民投票法の施行、平成24年には自由民主党が「日本国憲法改正草案」を発表する等現行憲法改正の議論が活性化してきた。 安倍政権は現行憲法の改正に前向きに取り組んでおり、やや唐突であったが昨年5月の憲法記念日に、現行憲法9条1項・2項をそのままにして3項に自衛隊の存在を銘記し、根強く存在する自衛隊違憲論を払拭する案を提示した。又先の衆議院選挙においても現行憲法

» Read more

[研修・見学参加者レポート]
陸上自衛隊第7師団創隊63周年記念行事に参加して
日本国防協会会員
中村 晃 氏

  とにかく五月晴れの素晴らしい一日でした!   平成30年5月27日(日)、快晴のもと、陸上自衛隊第7師団創隊63周年/東千歳駐屯地創立64周年記念行事を、日本国防協会の会員12名(同行者、家族を含む)で研修しました。 研修の目的は、国防協会事務局によりますと、「世界に冠たる陸自“機甲師団”の観閲式を見学し、陸上自衛隊に対する理解を深める」とのことです。 駐屯地としては日本一の広さを誇る東千歳駐屯地です。控室のある師団司令部からバスにて10分、観閲式場(第2滑走路)に到着し、中央招待者席に案内されました。 写真のとおり、見渡す限り、180度の視野に、すでに無数の戦車、戦車

» Read more

アメリカ帝国の挫折~日本、今に続く憲法問題~
評論家
西部 邁 氏

ご紹介をいただき有り難うございます。僕も来年、年が明ければ78歳です。だいたい人間80歳を過ぎますと、女性には100歳でもご自由に生きてくださいと思っているけど、人間の雄として精神能力や戦闘能力を失くせば生きていること自体の意味もあまりなくて、さっさといなくなればと、もしくは自分で死になさいというのが僕の信条で、僕は55歳のときにそのような本を書いています。死生論で、それ以来一切意見を変えていません。 僕は今、身体は4分の3ぐらい死んで、頭が5分の1ほど耄碌しているのでしょうが、残念で無念だなと思うのは、威張って言っているのではないのですが、僕がずいぶん前から孤立無縁になっても言っていたように

» Read more

【研修・見学者参加レポート】
原発事故と中央特殊武器防護隊〜陸上自衛隊化学学校見学
日本国防協会会員

過去の見学会については、参加者ご本人のご了解を頂き、報告レポートを掲載しています。 渡米前、防衛団体の研修会で陸上自衛隊大宮駐屯地に行ってまいりました。 大宮駐屯地は知る人ぞ知るさいたま市の西方4キロの住宅地に囲まれた基地で、 終戦までは旧陸軍の造兵廠大宮製造所があり、戦後は進駐軍の接収を経て 化学学校 通信補給処 武器補給処 などが開設されました。 施設の市ヶ谷移転に伴い、ここには埼玉県全体の防災警備を担当する 第32普通科連隊が移駐してきて現在に至ります。 本日の研修目的は、陸自化学学校の見学。 皆さんは、あの東日本大震災の時、メルトダウンを起こした福島第一原発に 注水作業をした陸自の部隊

» Read more

「古野繁實海軍少佐 七十五周年慰霊祭 追悼の辞」
日本国防協会評議員
水崎 勝彦

平成二十八年十二月八日、七十五年前の真珠湾攻撃と同じ日に、福岡県遠賀町において、真珠湾攻撃に参加して戦死した「特殊潜航艇特別攻撃隊員 古野繁實海軍少佐 七十五周年慰霊祭」が行われました。   古野繁實海軍中尉(当時)は遠賀町に生まれ、長じて海軍兵学校に入校し、卒業後は戦艦の乗組員をへて、真珠湾攻撃特殊潜航艇の艇長として潜水艦「伊18」から出撃し戦死されました。   ここに、故古野繁實海軍少佐の七十五周年慰霊祭において、公益財団法人日本国防協会評議員の水崎勝彦氏が捧げた「追悼の辞」を紹介します。     「今を去る七十五年前の今日、わが国はハワイのオアフ島

» Read more

[第9回国防講座]
民主主義と統率~リーダーシップとフォロワーシップ~
冨澤 暉氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

1.統率とは何か 古代の共和政ローマには「独裁官(ディクテイター)」という職位があった。外敵の侵入や疫病の流行、政治的混乱など、国家の非常事態が発生した場合、権力が分散されると非効率なので、ただ一人の「独裁官(通常は軍人)」に強大な権力を与えて事態に対処させた。 平時は民主的に部下の意見を聞き、根回しをしつつ物事を進める現代においても、一旦危機が発生すればすべての「組織の長」は孤独な独裁者にならざるを得ない。この独裁者たる組織の長は、危機の状況を分析して、なにがしかの行動を決断しなければならない。しかし、彼がいかに賢明な決断をしても、その時、部下がその決断に従わなければ、危機管理(戦争指導)は

» Read more

[第8回国防講座]
日本国憲法について ~条約・国際法の遵守を~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

昨年、平成29年5月、安倍晋三自民党総裁が「憲法9条の1項、2項は変更せず、新たに3項に自衛隊を明記し、2020年を新憲法発布の年にしたい」と新聞記事とビデオ談話で発表し、国内外に波紋をもたらした。発言の真意については憶測するしかないが、「与野党の改憲論議を盛り上げ、結果として国民全員が参加したかたちの憲法をつくるための呼び水にする」ということであれば結構だが、もし「自民党憲法改正草案は廃案にして、ともかく現状維持を保障する憲法改正の実績をつくるだけ」とすれば、賛成するわけにはいかない。憲法改正は国民投票によって決められるものなので、国民レベルでの議論が必要である。そして、その代表者たる政治家

» Read more
1 2 3 4