日本国防協会

「現行憲法改正に思う」
森 勉(日本国防協会理事長)
平成30年1月

自由民主党は結党以来自主憲法制定を党是とし地道な努力を行ってきた。しかしながら、戦後のわが国の世論は護憲・改憲に分裂し激しく対立してきた。最近では北東アジア情勢の緊張もあってか、平成12年には衆参両院に憲法調査会の設置、平成22年には憲法改正国民投票法の施行、平成24年には自由民主党が「日本国憲法改正草案」を発表する等現行憲法改正の議論が活性化してきた。 安倍政権は現行憲法の改正に前向きに取り組んでおり、やや唐突であったが昨年5月の憲法記念日に、現行憲法9条1項・2項をそのままにして3項に自衛隊の存在を銘記し、根強く存在する自衛隊違憲論を払拭する案を提示した。又先の衆議院選挙においても現行憲法

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[研修・見学参加者レポート]
陸上自衛隊第7師団創隊63周年記念行事に参加して
日本国防協会会員
中村 晃 氏

  とにかく五月晴れの素晴らしい一日でした!   平成30年5月27日(日)、快晴のもと、陸上自衛隊第7師団創隊63周年/東千歳駐屯地創立64周年記念行事を、日本国防協会の会員12名(同行者、家族を含む)で研修しました。 研修の目的は、国防協会事務局によりますと、「世界に冠たる陸自“機甲師団”の観閲式を見学し、陸上自衛隊に対する理解を深める」とのことです。 駐屯地としては日本一の広さを誇る東千歳駐屯地です。控室のある師団司令部からバスにて10分、観閲式場(第2滑走路)に到着し、中央招待者席に案内されました。 写真のとおり、見渡す限り、180度の視野に、すでに無数の戦車、戦車

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【研修・見学者参加レポート】
原発事故と中央特殊武器防護隊〜陸上自衛隊化学学校見学
日本国防協会会員

過去の見学会については、参加者ご本人のご了解を頂き、報告レポートを掲載しています。 渡米前、防衛団体の研修会で陸上自衛隊大宮駐屯地に行ってまいりました。 大宮駐屯地は知る人ぞ知るさいたま市の西方4キロの住宅地に囲まれた基地で、 終戦までは旧陸軍の造兵廠大宮製造所があり、戦後は進駐軍の接収を経て 化学学校 通信補給処 武器補給処 などが開設されました。 施設の市ヶ谷移転に伴い、ここには埼玉県全体の防災警備を担当する 第32普通科連隊が移駐してきて現在に至ります。 本日の研修目的は、陸自化学学校の見学。 皆さんは、あの東日本大震災の時、メルトダウンを起こした福島第一原発に 注水作業をした陸自の部隊

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「古野繁實海軍少佐 七十五周年慰霊祭 追悼の辞」
日本国防協会評議員
水崎 勝彦

平成二十八年十二月八日、七十五年前の真珠湾攻撃と同じ日に、福岡県遠賀町において、真珠湾攻撃に参加して戦死した「特殊潜航艇特別攻撃隊員 古野繁實海軍少佐 七十五周年慰霊祭」が行われました。   古野繁實海軍中尉(当時)は遠賀町に生まれ、長じて海軍兵学校に入校し、卒業後は戦艦の乗組員をへて、真珠湾攻撃特殊潜航艇の艇長として潜水艦「伊18」から出撃し戦死されました。   ここに、故古野繁實海軍少佐の七十五周年慰霊祭において、公益財団法人日本国防協会評議員の水崎勝彦氏が捧げた「追悼の辞」を紹介します。     「今を去る七十五年前の今日、わが国はハワイのオアフ島

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[第9回国防講座]
民主主義と統率~リーダーシップとフォロワーシップ~
冨澤 暉氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

1.統率とは何か 古代の共和政ローマには「独裁官(ディクテイター)」という職位があった。外敵の侵入や疫病の流行、政治的混乱など、国家の非常事態が発生した場合、権力が分散されると非効率なので、ただ一人の「独裁官(通常は軍人)」に強大な権力を与えて事態に対処させた。 平時は民主的に部下の意見を聞き、根回しをしつつ物事を進める現代においても、一旦危機が発生すればすべての「組織の長」は孤独な独裁者にならざるを得ない。この独裁者たる組織の長は、危機の状況を分析して、なにがしかの行動を決断しなければならない。しかし、彼がいかに賢明な決断をしても、その時、部下がその決断に従わなければ、危機管理(戦争指導)は

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[第8回国防講座]
日本国憲法について ~条約・国際法の遵守を~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

昨年、平成29年5月、安倍晋三自民党総裁が「憲法9条の1項、2項は変更せず、新たに3項に自衛隊を明記し、2020年を新憲法発布の年にしたい」と新聞記事とビデオ談話で発表し、国内外に波紋をもたらした。発言の真意については憶測するしかないが、「与野党の改憲論議を盛り上げ、結果として国民全員が参加したかたちの憲法をつくるための呼び水にする」ということであれば結構だが、もし「自民党憲法改正草案は廃案にして、ともかく現状維持を保障する憲法改正の実績をつくるだけ」とすれば、賛成するわけにはいかない。憲法改正は国民投票によって決められるものなので、国民レベルでの議論が必要である。そして、その代表者たる政治家

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[第7回国防講座]
対北朝鮮には脅威対抗力を考える ~対中・ロ・米等には基盤的防衛力で~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

1.脅威対抗防衛力(所要防衛力)と基盤的防衛力について 昨今の中国の軍事力増強の動きは確かにめざましい。これに対抗するため、「防衛計画の大綱で、中国軍の軍拡に対応した防衛力整備を明記する必要がある」という意見が根強くある。しかし、ここはいたずらに隣国からの脅威のみを煽るのではなく冷静に考えていかなければならない。現在の世界の先進国で、特定国を脅威(敵)とし脅威対抗論で防衛力整備をしている国は皆無である。米国は中国・ロシア・インドを「戦略的岐路にある国」として注意喚起はしているものの、それらを決して脅威(敵)とは呼んでいない。中国が先進国かどうかは別としても、彼らも特定国(米・ロ・日等)を目標と

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[第6回国防講座]
武力行使とは何か ~集団的自衛権より集団安全保障を~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

国際法(国連憲章等)からいえば、加盟各国は自衛(個別的・集団的自衛を含む)行動において認定された武力行使が許され、集団安全保障における武力制裁に参加することができるとされている。「集団的自衛と集団的安全保障」については、第3回国防講座「安全保障とその手段~国家安全保障と国際安全保障~」の「2.国家安全保障から国際安全保障へ (5)集団的自衛(共助)と集団的安全保障(公助)の違い」のところで、「共助」と「公助」の観点から考察したが、ここでは事例等委をもってさらに具体的に説明していきたいと思う。   1.集団的自衛権行使と集団安全保障措置の相違 ①集団的自衛権行使について 自国が襲われた

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[第5回国防講座]
核兵器と通常兵器の役割 ~shaping・decisive・sustaining・Operation~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授、元陸上幕僚長)

2016年10月、国連総会において、「核兵器禁止条約の交渉の開始」を決めたオーストラリア・メキシコなどが主導する決議を123カ国の賛成多数で採択した。核保有国の米英仏露の他、日本を含む38カ国が反対、中国を含む16カ国が棄権した。他方、日本主導の「核兵器廃絶決議」もその同日に167カ国の賛成を得て採択された。「核廃絶」を主導しながら「核兵器禁止条約交渉開始」に反対する日本の態度について日本の識者の意見は割れたが。平和安保法制審議時に比べるとデモなどもなく、一般国民は静かであった。「日本の反対票」に国民は暗黙の了解を与えた、ともとれるが、本当に国民は本問題の本質を理解していたのだろうか。 &nb

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