日本国防協会

「自衛隊明記論に問う」
~真の憲法9条改正を目指して~
元陸上自衛隊幹部学校副校長
上村 邁

「自衛隊を憲法に明記する」という憲法改正案が国会に提出されようとしている。外国でも多くの国が憲法で軍隊を明記していることからすれば、一見もっともなことのように思えるが、こと日本においては、話はそう簡単ではない。言うまでもなく、「戦力は持たない。交戦権は認めない」という憲法9条2項の存在を避けて通れないからである。世界にも類を見ない憲法の条文ではあるが、先の大戦を教訓とし、平和国家の理想を掲げて国際社会に再登場せんとした戦後日本の決意を象徴するものである。そして、その選択が間違っていなかったことは、戦後70年を過ぎた現在の日本の立ち位置が明らかにしている。世界に受け入れられた平和国家のイメージ、

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[平成31年4月国防問題講演会]
米中覇権争いと日本
元東部方面総監 渡部 悦和 氏

平成31年4月の国防問題講演会は、「元東部方面総監 渡部 悦和先生」をお招きします。 先生は、昭和53年、東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊、その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て、平成23年に東部方面総監に就任。平成25年に自衛隊を退官され、現在はハーバード大学アジアセンター・シニアフェローを務めておられます。 当日は「米中覇権争いと日本」という演題でご講演していただきます。多数の皆さまの御来場をお待ちしています。 記 日時:平成4月10日(水)15時~16時30分 会場:ホテルグランドヒル市ケ谷 3F

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「憲法改正の課題-憲法9条に『自衛隊』を明記する案について-」
福山市立大学講師
安保 克也 氏

  はじめに 北朝鮮の核やミサイル問題、中国による海洋進出など、日本を取り巻く安全保障環境は厳しい。そのため、政府は地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の導入予定である。我が国の防衛に重要な問題がある時期に、何故、「憲法9条に自衛隊を明記」する憲法議論を行うのか、私にはまったく理解ができない。本来であれば、自衛隊明記よりも、厳しい安全保障環境を考えれば、憲法9条2項の問題に着手する憲法議論をすべきだと考えるからである。しかし、「憲法9条に『自衛隊』を明記する案」(自民党憲法改正推進本部)が改正案である以上、憲法改正に賛成の立場から、自衛隊の明記案に対して批判的な考察とその対応について検討

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アメリカ帝国の挫折~日本、今に続く憲法問題~
評論家
西部 邁 氏

ご紹介をいただき有り難うございます。僕も来年、年が明ければ78歳です。だいたい人間80歳を過ぎますと、女性には100歳でもご自由に生きてくださいと思っているけど、人間の雄として精神能力や戦闘能力を失くせば生きていること自体の意味もあまりなくて、さっさといなくなればと、もしくは自分で死になさいというのが僕の信条で、僕は55歳のときにそのような本を書いています。死生論で、それ以来一切意見を変えていません。 僕は今、身体は4分の3ぐらい死んで、頭が5分の1ほど耄碌しているのでしょうが、残念で無念だなと思うのは、威張って言っているのではないのですが、僕がずいぶん前から孤立無縁になっても言っていたように

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「ロシア外交と日ロ関係の行方」
NHK解説委員
石川 一洋 氏

NHKで解説委員をしております石川です。 本日は自衛隊OBの方も参加しておられるということですが、私も昔、1984年から1987年までの間、青森県の三沢で勤務をしておりまして、航空自衛隊の方には大変お世話になりました。自衛隊の三沢基地は日米共同使用の基地ということで、当時増強を続ける極東ソビエト軍に対抗するため、アメリカ空軍のF16の配備が行われており、それに関連していろいろ取材をさせていただきましたが、その時に感じたのは、軍事とか国防というのは、やはり現場で勉強するのが一番だということでした。   一 北方四島を訪れて感じたこと ~日本人が共感する北方四島の自然~ 私はロシアの取材

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「憲法改正案について考える」
元 陸上自衛隊 北部方面総監
廣瀬 誠 氏

憲法改正の議論の中で、憲法9条1項と2項をそのままにして、自衛隊を書き加えるという「加憲案」が有力視されているように見えるが、今後、国会の憲法審査会がどのように審議を進めていくか注目される。 現憲法は、占領下に制定されたものである。GHQは当初、わが国の非武装を考えていたと思われるが、東西冷戦の開始、朝鮮戦争の勃発はその「理想」の貫徹を許さず、在日米軍の半島派遣に伴い、わが国は警察予備隊、のちの自衛隊を創設するに至った。その時から、憲法9条の掲げる非武装の理念と現実に対処するための自衛隊の保持の関係について、その法的整合の議論が繰り返されてきた。 近年、わが国を取り巻く情勢が厳しさを増していく

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「朝鮮半島・東シナ海をめぐる情勢と日本の防衛」
衆議院議員 元防衛大臣
中谷 元

  まずもって日本国防協会の会長として、大勢の協会の皆さまにご支援をいただいておりますことにつきまして、心から感謝と御礼を申し上げます。 昨年は酉年ということで、酉は干支でいいますと10番目の年ですが、酉という漢字は物が成る、物事を収穫するという意味があります。今年は戌年ですが、戌は11番目ということで漢字の上でも、酉を得たあとその先に向けて整えるという意味があります。2年先といいますと2020年になるわけですが、オリンピックもあり、また天皇陛下の御退位に伴う新しい元号制定もあり、平成の時代が終わり次の時代へと向かいます。一つの区切りとして、2020年に向けてしっかり態勢を固める一年

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【研修・見学参加者レポート】
放射線量と健康被害〜陸上自衛隊化学学校見学
日本国防協会会員

過去の見学会については、参加者ご本人のご了解を頂き、報告レポートを掲載しています。 東日本大震災の伴う福島第一原発の原子力事故と最前線で戦った、 陸自中央特殊武器防護隊の隊長であり、化学学校副校長の 岩熊真司一佐が直々にこの日のレクチャーを行いました。 一佐は事前にこの日研修に参加した人々の名簿を見てこられたらしく、 「住所を見ると大変遠くから来られた方もいて、感激しております」 とこの日大宮までやってきた参加者に感謝の意を述べられ、 そのことがまたわたしたちを感激させたのでした。 福一の事故が起こった時、チェルノブイリやスリーマイル島と同等の 規模の災害になるかのように報道され、また今でもそ

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東アジア情勢と日本の安全保障
評論家
潮 匡人 氏

皆さまこんにちは。ご紹介いただきました潮でございます。このような講演会にお招きいただき恐縮しております。本日は、朝鮮半島情勢に論点を絞ってお話をさせていただきたいと思います。そしてその中で、文春新書で発売中の「安全保障は感情で動く」、来月新潮新書から出版予定の「誰も知らない憲法9条」などの内容に触れながら、私の考えをできるだけ分かりやすく話していきたいと思っております。「安全保障は感情で動く」という本の第3章のタイトルは「第2次朝鮮戦争が始まる」となっています。これにつきましては多くの方が「そうではない」と考えておられるのではないかと思っておりますが、今日は、なぜそのような考えに至ったのかとい

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「アメリカ新政権下の日米同盟」
川上高司氏(拓殖大学海外事情研究所教授・所長)
平成29年3月

ただ今ご紹介にあずかりました川上です。今日はトランプ政権が発足して1ヶ月位経ちましたので、トランプ政権はどこに向かっているのか、そして、それがどのように日本に影響をもたらすのかということを整理してお話をしていきたいと思います。実は先日、ニューヨークタイムスから「北朝鮮に対してアメリカはどう出るのか」、昨日はロイターから「中国の軍事費増強についてどう思うか」などという電話インタビューを受けました。今は、アメリカ国民もトランプ政権がどこに向かうのか分からない状況ですが、北朝鮮に関しては今ほどアメリカが先制攻撃の機を狙っている時期はないと思います。非常に緊迫度が高まっています。新鋭の航空機を擁する空

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