[第10回国防講座(完)]
本講座のまとめ~国防は国民の責任~
冨澤 暉 氏(東洋学園大学名誉教授 元陸上幕僚長)
人は一般に、他人から支配されることを好まず、独立(自立)して自由に発展することを望んでいます。しかし、そういう人ばかりが集まり競争社会をつくると、必ず争いが起きて互いに不幸なことになります。そこで人々はそのかたちづくる社会に、適切な秩序(法律、規則、道徳など)をつくり、その範囲内で争いの少ない平和な生活を営もうと努力してきたといえます。 この秩序を支えるものとして、社会構成員を納得させる「秩序の論理と権威」と社会構成員に「秩序を強制する力」の二つが必要になります。 「秩序の論理と権威」には、各社会(国家)の歴史・文化(宗教を含む)に根ざしたものがあり、一般に西欧発の形式をとりながらも、各地方・
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